萌え株【入門編】
2005年08月20日
【入門編その6】結局のところ「萌え株」って儲かるの?
みなさんが知りたいのは、”ぶっちゃけ「萌え株」って儲かるの?”ということでしょう。
まず、覚えて置いていただきたいのは、
”「萌え株」は「水物」(みずもの)”
ということです。
前述の「萌えバブル」と同様、株式市場にて「他に材料がない」時に、ふっとしたきっかけで、第2、第3の「萌えミニバブル」が発生することは、今後も十分ありえる、と岡嶋は考えています。
「萌え」市場は、基本的には、今後急激に大きく成長するジャンルではないと考えますが、しかし、急激に萎むマーケットというわけでもなく、緩やかとではあるが、今後も市場規模は拡大していくことでしょう。
ただし、個別の銘柄については、コンテンツに依存する部分が大きいため、「一発当たれば大儲け」という要素(これが「水もの」と言われる所以です)が強く残っている業界なだけに、その「当たり」の見極めことが必要でしょう。
また、今後、「萌え」マーケットが大きくなれば、それにより、一つのコンテンツを作り上げるにも、相応の「資金力」が必要になっていきます。
こうなると、小資本の会社は太刀打ちできず、大資本の大手と統合もしくは吸収、というシナリオも十分考えられます。
特にそのようなシナリオは、昨今、「玩具・ゲーム業界」で顕著化しています。
「スクウェア」と「エニックス」、「セガ」と「サミー」、「ナムコ」と「バンダイ」、「タカラ」と「トミー」など、合併・統合(中には実質吸収なんてのもありますが)が立て続けに起きており、「玩具・ゲーム業界」は、まさに「業界再編」の真っ只中にあります(*1)。
さらに、その波は他のコンテンツ業界にも波及しており、「ブロッコリー」は「タカラ」の傘下であり(*2)、レコード会社の「エイベックス」も「USEN」の傘下です。
今後もコンテンツ業界統合・再編がさらに加速することは必至でしょう。
また、ゲームやホビーの分野では、資本強化のため統廃合が盛んになっていますが、他コンテンツ分野への進出も、今後は注目していくべき項目だと思います。
例えば、ゲーム業界ですと、ソフトを発売できない時期は売り上げが減ってしまいますので、これを回避する策が必要になります。
そこで、スクウェア・エニックスでは、ゲームだけでなくコミックの分野にも積極的に力を入れて、年間を通して安定的な収入源を確保していこうとしています。
今後はこのような会社が増えていくことでしょう。
「萌え株」で儲けようとする場合は、今後の業界再編の動向を継続的に注視し、「勝ち組」と呼ばれる銘柄をすばやく見極めて先行投資していくのが、「萌え株投資」の「勝ちパターン」となるでしょう。
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2005年08月08日
【入門編その5】「萌え」マーケットの市場規模ってどのくらいなの?
『信濃レポート』では市場規模を「888億円」と試算しています。
しかし、ある程度「萌え」のことがわかっている人からすれば、この『信濃レポート』にて定義している「コンテンツ市場の中での「萌え」マーケット」の定義が非常に曖昧であることは、一目瞭然でしょう。
『信濃レポート』では、各コンテンツ市場全体から”「萌え」なコンテンツ”と”「萌え以外」のコンテンツ”を振り分けして試算しているのですが、この「振り分け方」の基準が、アナリストの個人的な私見に寄っているところが大きく、あまりにも曖昧なように、岡嶋は思えます。
コミック雑誌の選別を例にとって見ると、この『レポート』の中では、『週刊少年マガジン』(講談社)は「読者層が広い雑誌」という理由で「萌え」コンテンツの範疇から除外されてしまっています。
だとすると、『週刊少年マガジン』に連載されている『スクールランブル』や『魔法先生ネギま!』は「萌え」ではないのか?という疑問が沸いてくるのは当然至極なことでしょう。
特に『魔法先生ネギま!』については、現在の「萌え」マーケットでの支持率は非常に高く、「萌え」マーケットの市場規模拡大にも大きく貢献している作品であることは、みなさんもよくご存知のことでしょう。
特に、同作品のアニメに出演している女性声優人が歌うキャラクターソングを収録したCDは、オリコンのランキングの上位を席巻する勢いです(最高で3位だったそうです)。
単純に『週刊少年マガジン』=「非萌え雑誌」と切捨ててしまい、本来「萌え」マーケットが持っている市場規模を見誤ってしまっているのは、いかがなものか?と、岡嶋は感じます。
よって、「振り分け」の仕方如何により、市場規模の試算はいくらでも変わる可能性があるわけです。
そのことから、実質的な「萌え」の市場規模は、『信濃レポート』が試算した数字より、もっと大きなものであるということは容易に理解いただけると思います(*)。
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2005年07月16日
【入門編その4】「萌えバブル」ってなに?
2005年4月に「萌え株」関連銘柄の株価が一斉に急騰する現象が発生した。その後、短期間で軒並み株価が急落したことから、この現象を通称「萌えバブル」と評されている。
そもそものきっかけは、前述の『信濃レポート』が発端であった、と一般的には言われているが、むしろその時期にこれと言った「材料」がなく硬直していたマーケットマネーが、たまたま「萌え株」関連銘柄に集中した、という見解を持つ市場関係者も多い。
「なんだかよくわからん銘柄だけど、なんか動きが激しそうだから、その流れに乗っかっちまえ!」という投機的な個人投資家の参入が多かった、というのが正直なところであろう。
事実、その後の急落振りから、「萌えセクターは、やっぱり水もの」であることが、如実に露呈してしまった感がある。
ちなみにこの「萌えバブル」を牽引したのが、『ラグナロク・オンライン』などのオンラインゲームを運営する「3765 ガンホー・オンライン・エンターテイメント」である。
同社についての詳細は後述とするが、まず株価だけを追ってみると、上場したのが3月9日、公募価格が120万円だったのに対し、IPO初日は値が付かず、翌日に付いた初値が420万円(*1)。
「萌えバブル」が始まって、4月12日には、上場来最高値である2,310万円という、常軌を逸した株価が付いたのである。たった1ヶ月の間に、公募価格から19倍以上にもなったのである。IPOを引き当てた人はまさに「ウハウハ」であったことだろう。
これに引っ張られるように、同じくオンラインゲームを運営する「2697 コーエーネット」、また、連想銘柄(これがいわゆる「萌え株」関連銘柄なのだが)として「2706 ブロッコリー」や「2652 まんだらけ」などが軒並み急騰するのである。
ただし、この「萌えバブル」も実質数日間の勢いだけで、あっと言う間に軒並み株価は急落していき、まだいささか高値圏内と思われるものの、現在は比較的落ち着いた相場となっている。まー、他のセクターに比べたら、相変わらず乱高下の激しさは残っているのだが・・・。
しかし、今回の「萌えバブル」が、萌えセクター以外の”外的要因”(*2)が発端であった(と言われている)ことから、何かの拍子で第2、第3の「萌えバブル」が引き起こされることも十分考えられる。ゆえに、「萌え」セクターの動きについては、今後も引き続き注目していきたい。
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2005年06月13日
【入門編その3】そもそも「萌え」ってなに?
ここで、前述の『信濃レポート』から「萌え」に関する言及している部分を抜粋させていただきます。
> 萌えとは、アニメやコミックなどにおける愛情を含んだ趣味、嗜好を示しており、
> キャラクターの外見的な特徴などについてのこだわりを意味することが多い。
> 例えば、「ねこみみ萌え」とは、猫の耳を付けたキャラクターに対するこだわりとなる。
> 一般的に萌えを好む消費者は、アニメなどのコンテンツにおいてストーリーなどの他の
> 構成要素よりも外見や性格などキャラクターそのものを重視する姿勢をとることがあり、
> こうした萌えを重視する作品群はいわば亜流であるが、国内においてコンテンツの
> 多様性の一端を担っているとみることができる。
「そーゆーのって『フェティッシュ』と言うのでは?」というツッコミを入れたくなるような気もしないでもないですが(苦笑)、まー、「萌え」の定義としては、当たらずとも遠からず。概ねこのように解釈していただいて問題ないでしょう(「メガネっ娘萌え〜」とか、「妹萌え〜」とか、「ツンデレ萌え〜」(*1)などは、この分類に当てはまります)
ただし、最近は「萌え」という言葉も一般化してきており、非常に広い意味で解釈されることも多いです。
我々日本人にも、昔から「侘び」、「寂び」、「粋(いき)」などという感覚があり、それらを理解しているつもりではありますが、では改めてそれらの定義は?と問いたださせると回答に窮するように、「萌え」もこれらに近く、「非常に曖昧で感覚的な概念である」と認識しておく必要があるでしょう。
なので、一概に「萌えとはこうである」と明確に定義するのは難しいですし、今後はますます一般化する言葉になっていくことでしょう(*2)。
「萌え」という概念を理解する一助になり得るものとして、『萌え萌えジャパン 2兆円市場の萌える構造』(堀田純司著・講談社)を一読することをオススメしたいと思います。
著者が、「萌え」分野に対して体ごとぶつかっていったフィールドワーク・ルポタージュの力作です。ページ数も多く、なかなか読み応えがある作品ですが、ぜひ手にとって読んでみていただきたいと思います。
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2005年06月08日
【入門編その2】「萌え株」関連銘柄ってなに?
この記事の中で、浜銀総合研究所調査部主任研究員の河合良介氏が、「萌え株」銘柄と定義付けた会社30社を取り上げ、これらを一まとめにしたものを「もえっくす30」と銘銘しています。「TOPIX」(東証株価指数)のようなものですね。
ここで、これらの銘柄を簡単に紹介したいと思います(リンクは livedoorFINANCE から)。
【アニメ・玩具関連】
●2360 ウィーヴ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=2360
●3711 創通エージェンシー
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3711
●3725 バンダイネットワークス
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3725
●3755 GDH
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3755
●4325 バンダイビジュアル
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=4325
●4816 東映アニメーション
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=4816
●7552 ハピネット
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7552
●7844 マーベラスエンタテイメント
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7844
●7967 バンダイ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7967
【ゲーム関連】
●2333 ジー・モード
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=2333
●2697 コーエーネット
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=2697
●2706 ブロッコリー
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=2706
●3715 ドワンゴ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3715
●3723 日本ファルコム
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3723
●3758 アエリア
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3758
●3760 ケイブ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3760
●3765 ガンホー・オンライン・エンターテイメント
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3765
●4311 ディースリー・パブリッシャー
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=4311
●4822 ハドソン
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=4822
●7854 バンプレスト
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7854
●7954 ジャレコ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7954
●9650 テクモ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=9650
●9654 コーエー
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=9654
●9752 ナムコ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=9752
●9766 コナミ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=9766
【コミック関連】
●2652 まんだらけ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=2652
●3720 マッグガーデン
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=3720
●4815 ジャパン・デジタル・コンテンツ
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=4815
●7843 幻冬舎
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=7843
●9477 角川ホールディングス
http://finance.livedoor.com/quote/format?c=9477
個別の銘柄の紹介は、後日の記事で改めて行いたいと思いますが、正直言って「これって”萌え”なのか?」というものや「会社としてかなり業績の悪いのでは?」という銘柄もチラホラ見受けられるので、いささか「イタさ」を感じなくもないのですが・・・。
(具体的にどれが「イタい」銘柄かは、ここでは言及を控えさせてもらいます)
この「もえっくす30」、「日経225」のように、きちんと指標化し、定期的に銘柄の入れ替えを行い、入れ替え時の補正ルールもきちんと決めれば、なかなかおもしろい指標になるのでは、と思っています。
金融機関は、これら「萌え」銘柄を組み込んだ「投資信託」を開発してみてはどうでしょうか?少なくとも、「中国株ファンド」や「BRICsファンド」などよりは、よっぽど安定した運用成績になると思うのですが。
ただし、「売れるファンド」であるかどうかは保証できませんし、「あそこもとうとうあんな勘違いなファンドを売るようになったか・・・」と世間の冷たい視線を浴びかねませんけど、ね(苦笑)。
しかし「もえっくす30」というネーミングセンスはどうなんでしょうか?いっそのこと「もえカブたん」などのように「株銘柄」自体を擬人キャラクター化(*)してしまえば、おもしろいかもしれませんね。って、それはそれでベタすぎてセンスがありませんが・・・>自分。
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